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グリットが低い原因ってなんだろう?

『実践版GRIT やり抜く力を手に入れる』を読んで、GRITが低い人の原因って何なのか?について考えてみました。

GRITとは、ポジティブなリスクを取り、人生をより良いものへ変えていく力のこと

GRITが低い人間は困難を乗り越えられず、何かを成し遂げる力がなく大成する可能性が低くなります。

 

今まで僕はやり抜く力がない人間、GRITが低い人間は”やる気のない怠け者”だと考えていました。

しかし、『実践版GRIT やり抜く力を手に入れる』を読むと親や周りの人間の影響でグリットが低くなる人もいることを知りました。

グリットが低い原因

ヘリコプターペアレント

子どもの場合、グリットが低い原因に親の影響があります。

特に子どものグリットに悪い影響を与えるのが「ヘリコプターペアレント」という存在。

ヘリコプターペアレントとは上空から子どもが安全化を見守る親。子どもがつまづきそうな課題や障害を予め取り除く。

 

課題を奪われた子どもは、人生で競争や苦悩を抱えず自尊心だけを膨らませていきます。

そして、「自分は守られるべき人間だ」と勘違いをして、課題や困難を与えた人を加害者に仕立て上げる大人になると書いていました。

 

これを読んで、徒競走は手をつないでゴールだとか、成績表はみんな高評価だとか

(おそらく親のご機嫌取りやクレームを恐れて)子どもの世界から徹底的に競争を排除する昨今の流れを思い出しました。

 

褒めのインフレ

子供の成績が悪いと進学に影響するから良い成績をつけろ!と言うモンスターペアレントに対応するべく、不適切な好成績を付ける学校もあるそうです。

子どもたちは自分は好成績を得るのに値しないことはキチンを知っています。

褒めのインフレがモチベーションを高めることはありません。

 

高い目標と正しいフィードバックが、現在の自分の位置と目標までに足りないものを知る唯一の方法で、モチベーションは自然と湧いてくものです。

部分強化消去効果

何もせずに報酬を与えられると、脳内で「部分強化消去効果」という反応が起こり、GRITはみるみる下がっていきます。

ラットを使った実験で、迷路をクリアできない・全く動かないでも報酬(エサ)を与えると、報酬がほしい時にただじっとしているらしいのです。

次第に、ラットは床から動かずブクブク太ってしまったそうです。

この反応は人間にも認められているようです。

 

つまり何も成し遂げていないのに、食事やお金を貰うだけの人間は何もやる気が起こらない人間になってしまうのです。

ヘリコプターペアレントの子どもは被害者ヅラをする

自分に起きそうな問題を予め除去された子どもは、「自分は守られるべき特別な存在だ」と勘違いしたまま大人になってしまいます。

しかし、大人になったら上手く行かないことはよくあります。

 

知らないこと・わからないことがあると拒絶する大人になり、課題や問題を課した人に対して不快感を覚え加害者に仕立て上げます。

自分は傷ついた被害者として保護され続ける人間だと思いこむのです。

 

現代社会でもこういった、”自分は特別”と勘違いしてしまった大人が増えていると感じます。

自分が主人公でないと気がすまない、注目されないと気がすまない。

そんな自己愛が過剰に膨らんだ大人が多い社会になりつつある気がしてなりません。

まとめ

『実践版GRIT やり抜く力を手に入れる』のChapter2を読んでの感想でした。

僕が子どもの頃って、そこまで過保護な親がいなかった気がするんですが、最近は過保護/過干渉な親が増えたような印象があります。

(僕が大人になって周りが見えるようになったからかもしれないですが)

 

中でも一番印象的だったのは何もせずに餌を与えられて、何もできなくなるラットの実験。

僕がニートだった頃はまさにこんな感じで、何もせずに美味しいご飯が出てきて、少額だけどお小遣いもくれて、自分で人生を切り開くモチベーションがありませんでした。

仕事を再開してなんとか人生の意義が高まり、自立することが出来ましたが、まだ実家を出ていなかったらと思うとゾッとします。

 

『実践版GRIT やり抜く力を手に入れる』のChapter2での最大の収穫は

課題にぶつかって、突破しようとする過程にこそ成長があると再認識出来たことです。

今の自由な生活があるのも過去の僕が、激烈な努力と思考を繰り返してくれたお陰であると改めて思い返し

個人で仕事をしていると、課題は自分で設定しなければいけません。

時にはその課題に苦しみ、壁の高さに絶望することもありました。

 

自分を過大評価することなく、高い目標設定と率直なフィードバックを繰り返しながら、自分を成長させていきたいと思いました。

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